先日、父の快気祝いを配るため実家の近所を巡りました。

父へのお見舞いを届けに実家や病院に来てくださったのはおじちゃん達が多かったので、何人かのかたには既にご挨拶申し上げていたのですが、おばちゃん達にお会いしたのは…数十年ぶり??
「あらぁ〜ゆみこちゃん、しばらくだったこと〜」 と、声を掛けてくださる各家のおばちゃんやおばあちゃんたちとそれぞれ長話をしました。

小さいころ、近所のお姉ちゃんや友だちと遊んでいると、声をかけてくれるのはその家のお母さんやおばあちゃんでした(もちろんお父さんたちも声をかけてくれました…ほとんどが農家でしたから)。家に上がってお水を飲ませてもらったりトイレを借りたり時々おやつをもらったり。雨の降る日は家のなかでかくれんぼしたっけ(今思えばすごく迷惑な話で💦)。そんなでしたから、数十年分の話は積もりに積もっていて、各家の子たちの消息を聞くだけで朝の時間が終わっちゃいました。

思い起こせば、私にバイエル上巻を教えてくれたのは実家の近所のMちゃんという4つ歳上のお姉ちゃんでした。この家での婚礼の様子や、近所の春のお神楽や夏の盆踊りなど、遠い記憶の深いところにある音を紡ぎ出したのが 、拙作Piccolo Sonata「瑠璃」です。心象風景としてだいぶファンタジーのフィルターをかけましたが笑

実家周辺は実に田舎らしい田舎なので(笑)、それぞれの家がとても大きくて犬や猫がたくさんいます。その中の猫の一匹が、私についてきました。が、決して目を合わせようとしません。 撫でようとすると逃げてしまいます。でもしばらくするとまたついてきます。寂しいのかな。

心の奥底の父とのごちゃごちゃを片付けるべく自分とも闘う日々ですが、 なんとなくこの猫さんに親しみを感じて愛しくなってしまいました。元気でね。また来るからね。

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ちなみに、実家周辺には数十年前は牛も馬も豚もいました(震災前までは牛がいましたね)。その中でピアノやエレクトーンのある家が何軒かあったのは、今思えばだいぶシュールですね〜。