山形交響楽団 第281定期演奏会
2019年12月14日/15日

山形テルサホール

指揮・ホルン:ラデク・バボラーク
ピアノ:菊池洋子

<プログラム>
ヴァンハル/交響曲 ニ短調 Bryan D1

モーツァルト/ホルン協奏曲 第2番 変ホ長調 K.417
オンジェイ・ブロウセック/ラ・プティット・ジョワ(小さな喜び)
 (山響委嘱新作・世界初演)
ドヴォルザーク/交響曲 第8番 ト長調 作品88
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今回の楽しみはバボラークさんのホルン協奏曲ももちろんですが、彼が作るボヘミア、チェコの音楽に注目です。ホルンの神様の、美しく揺るぎない音色と音楽を堪能しました。

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委嘱新作のブロウセック氏の作品は聴きやすいキュートな印象。機能和声を持った、T-S-D-Tなどがちゃんと分かる音楽です。長七の和音や短七の和音が多用され、9thも重ねられてフランスの香りを漂わせています。根音の隣に7thを配置するんですねぇ…ちょっとJazz Orchestraの書き方みたい。なめらかに第二転回形や第三転回形に推移する響き、流れ、とってもチャーミング。美しいピアノも入って思わずニコニコしちゃいました。ピアノのペダルの効果のように、残響音として音を残すのをClarinetが担当している場面があったのが印象的でした。Clarinetは減衰音が得意だもんね。綺麗に裏側から支えている感じ。
 プログラムノートにあったように、確かにプーランク、ミヨーらのウィットに富んだ音楽の印象に近いかも。Fagottを吹いていたころ、プーランクが楽しくてしかたなかったのを思い出しました。ジョルジュ・
オーリックがよくわからないな…と思って調べたら…なんとあの「ローマの休日」の音楽を書いた作曲家?! え、ちゃんと聴かなくちゃ。

ドヴォルザーク8番。自分の音楽に溺れる指揮者を時々見かけますが、バボさんはそのかけらもありません。抑制と解放のコントロールの効いた、上品かつボヘミアの歌心あふれるドヴォルザークです。
ふと、去年シベリウスを振ったオッコ・カムさんを思い出しました。オーケストラが大船に乗ったように自由に歌い、必要な指示は的確に出してくる…ヤンネくんが「キャプテン」と呼んだオッコさんです。あのときも品性を失わない、かつ熱いシベリウスでした。

弦がよく鳴る!!2楽章など、思わず泣けてくるくらいでした。管楽器も打楽器もきちんと鳴らした上に、この人数の少ない弦の深い音色が客席まできちんと届きます。うっとりとボヘミアの音楽を堪能しました。第4楽章120小節からの通称コガネムシの場面がキライなんですが、バボさん指揮の音楽は何の抵抗もなく入ってきます。ただ、最後のCodaのあまりの速さに、360小節Trombone16分音符がどうなってしまうのかハラハラしましたが、超絶技巧をぎっちり聴かせていただきました。素晴らしい!

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Piu animatoなのに…FagottとTrumpetならまだしもTromboneにスラー付きの16分音符とか…アントニン、金管をちゃんと研究してよね汗 人に言えないけど汗汗

私が時間的にも体力的にも限界に近いので、今回の演奏会レポートはメモ書き程度にします、って言いたかったのに…いっぱい書いちゃった…でも演奏会の記憶はとどめておきたいからこれで良いことにしよう。演奏家のみなさま、おつかれさまでした。楽しい演奏会をありがとうございました!!