Toy box of the music

作曲家 木島由美子の音楽と舞台裏。

コンサート

山形交響楽団 第270回定期演奏会!

IMG_2044山形交響楽団 第270回定期演奏会
2018年6月9日・10日 山形テルサホール

指揮&ホルン:ラデク・バボラーク

<プログラム>
モーツァルト/歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」序曲 K.588
モーツァルト/ホルン協奏曲 第1番 ニ長調 K.412
レオーネ・シニガーリャ/ロマンス 作品3(ホルンと弦楽合奏のための)
ミロシュ・ボク/交響的黙示録 ホ長調(山響委嘱新作 世界初演)
ドヴォルザーク/交響曲 第7番 ニ短調 作品70

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この週末は仙台でレッスンの仕事があり、このコンサートは聴けそうもないや…と思っておりましたが、Yさんのご好意と数々の奇跡が重なり、無事にロビーコンサートから聴くことができました。ありがとうございます!!

ロビーコンサートはTrombone×2、Bass Trombone、Tubaの編成でTrombone Quartetを。超絶技巧の数々を楽しませていただきました。金管の柔らかでこくのある音色は本当に好きです。

さて、2年前のバボさんの演奏を聴いていないので生で聴くのは初めてなのです。なんと美しくまろやかで上品な音の数々。身構えることなく楽に音が身体の中に入ってきます。バタバタ慌ただしかった心に、まるでお薬みたいにすうっと沁みてきます。

シニガーリャ作曲「ロマンス」は弦楽合奏とともにうっとりです。歌のない歌…無言歌やヴォカリーズなどを連想しました。この奥行き、広がり、暖かさ、しっかり芯が通っていて。弦とホルンならではの得難い響きです。

今日一番聴きたかったのはミロシュ・ボク作曲「交響的黙示録」。
それぞれのセクションが数々のモティーフによって有機的に結びつきつつ、それぞれに独立した音楽がありました。例えて言えば、ひとりの人間の「細胞」が各所で「臓器」を形成するような。例えて言えば、巨大な都市に住む「人々」の、日々の「営み」を俯瞰しているような。

ときおり金管セクションの強奏(強強強奏!!!)がやってきて、全体を統率します。

…日々、それぞれお互いを必要としつつバラバラに存在しているのに、こんなふうに一斉に同じ「方向」を向くのってどんな状況だろう?…モティーフを人体の「細胞」と考えた場合、一斉に同じ「方向」を向く状況とは、外敵や病気や…つまり「危機」です。…モティーフを「街に住む人々」と考えた場合、一斉に同じ「方向」を向く状況とは…もしや不安や恐怖…もしや天災…もしや………戦争??……と、ここまで考えてゾッとしました。

なんと。だから予言である「黙示録」なのですか。 

オーケストラの皆様の熱量に圧倒されながら、 勝手に妄想を繰り広げては客席でゾッとし続けておりました。ボクさんがおっしゃるライトモティーフの意味を知りたく思いました。そうするとこの曲の正確な意味がわかるのでしょう。勝手な解釈ですみません。 

こんなわけで、ドヴォルザーク7番がとても調和のとれた平和な世界に聴こえて、現世に戻ってきた感がありました。戻ってこれてほんとうによかったです笑 

木曜日の仙台フィルを聴くことができず腐っていましたが(まだ言ってる)、今回の演奏会を聴けてとてもとても嬉しかったです。バボラークさん、ボクさん、オーケストラの皆様方、おつかれさまでした。ありがとうございました!!



山形交響楽団 第269回定期演奏会!

IMG_2007山形交響楽団 第269回 定期演奏会
2018年5月19日・20日 山形テルサホール
指揮:飯森範親
クラリネット:ダニエル・オッテンザマー

<プログラム>
モーツァルト/交響曲 イ短調「オーデンセ」 
                              K.Anh.220(16a)
モーツァルト/クラリネット協奏曲 イ長調 K.622
シューマン/交響曲 第3番 変ホ長調「ライン」作品97

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新緑の5月、良く晴れた午後に極上のオーケストラを聴けるとはなんと幸せなこと。充実した時間を過ごしてきました。

1曲めはモーツァルト。1982年、デンマークのオーデンセ私立交響楽団が古い資料の中から発見した全曲の写譜ということで「オーデンセ」と呼ばれるようになった交響曲イ短調。現在ではモーツァルト作曲なのかどうか不明なのだとか。
9歳の時期の作品なら、通奏低音としてのCelloやFagottoの動きがあると思われるのですが、どうも通奏低音としてだけではありませんよね。第一楽章の鋭さもモーツァルトっぽくないような。第1番のあの可愛らしさからここまで音楽的に飛躍するかしら。うーん。とてもキュートな曲であることは間違いないのですが。

次は(この曲のために中学時代にどれだけお小遣いをつぎ込んだだろうかと思われる笑)Clarinet協奏曲。ウィーンフィル首席奏者オッテンザマーさんの上品な美しい音と、ぴったり寄り添うオケの音に包まれる、至福のひとときでした。特に2楽章が絶品で…。豊かな倍音と美しいピアニシモ。神様に祈りを捧げるような、清らかで静謐な音楽。どうも涙腺弱いな。
オッテンザマー氏、こういう曲想以外のもっとはっちゃけた音楽も聴いてみたいと思っていましたので、アンコールの自作の即興曲は嬉しかったです!おちゃめな方なんですね〜

休憩後はシューマン。バルブホルンが登場した19世紀中頃の作品のため、Hornはモダンを使用していらっしゃいましたね。音量も音色も、他のピリオド楽器とのバランスをとるのが難しそうです。結果やいかに。
それと、シューマンのオーケストレーションが聴いててやっぱり辛くなります。なんでそんなにのべつまくなしブレスなし管楽器を使うんでしょうか…使うならいちいち弦楽器と重ねなくてもいいんじゃないでしょうか…特に2楽章や4楽章が始まるときに暗澹たる気分になってしまいます💧💧(しかし山響プログラムノートを書いていらっしゃる作曲家i氏ともお話ししたことなのですが、厚く重ねる件について非常に同意する部分があるのであまり他人のことは言えた義理ではないのです💧💧💧💧💧💧💧💧)
しかし和声や音楽の運びの充実はさすがシューマン!やっぱりPianoで音楽を作るひとということなのかしらね。5楽章まで来ると音楽もオケも笑みが感じられてこちらも明るい気持ちになりました。Hornセクションの方々すてきでした♪5楽章の150小節付近のはHornはおなかに力を入れて聴いてしまいます(^^)

今回も、三曲ともとても楽しませていただきました。飯森さん、オーケストラのみなさま、おつかれさまでした。ありがとうございました!!


山形交響楽団 第268回定期演奏会!

山形交響楽団 第268回定期演奏会
2018年 4月7日(土)/8日(日)山形テルサホール

指揮:オッコ・カム

<プログラム>
シベリウス/交響詩「フィンランディア」
シベリウス/交響曲第7番 ハ長調 作品105
シベリウス/交響曲第2番 ニ長調 作品43

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今回の定期は、創立者=村川千秋氏の時代から、永年「山響のサウンド」として育んで来たシベリウスの作品を集めた演奏会です。世界的権威の巨匠=オッコ・カム氏の指揮でどのような音楽が聴けるのか、非常に楽しみでした。そういえば、村川千秋さんの、音楽の喜びに満ちたあの『カレリア』を聴いたのは第200回定期のときでしたから、だいぶ時間が経ちましたね…。

オッコ・カム氏の指揮は、自分の音楽に溺れたりしません。理性的であり、必要以上に煽ったり緩めたりはありません。しかし細部まで目と耳と手が行き届き、的確な指示を…そう、まるで大きな船の船長さん(ヤンネくんはキャプテンっておっしゃってましたね)のような。「乗組員」は安心して「航海」に乗り出せるような指揮だったのではないでしょうか。
特に交響曲2番の第3楽章の後半、長い長いクレッシェンドのあとの第4楽章への瞬間は「感動しろ」と言わんばかりのAllargandoではなく、舞台からふわぁ〜っと光があふれてきて包まれるような、本当に幸せな瞬間で。そこからもうボロボロ泣きっぱなしでした。交響詩「フィンランディア」も、濃すぎない味付けのナチュラルな音楽がかえって聴き手のイメージを掻き立ててくるような音楽でした。

ジャンの音楽は、やはり弦楽器出身の作曲家らしくとても洗練されていて、弦楽器群の美しさを堪能できました。が、やはり管楽器のオーケストレーションにかなりクセがあり、かなり意識してオケを「交通整理」しないと作曲者が意図したであろう要素が浮きだして来ません。7番もそういう箇所がたくさんあり、オッコ・カム氏が「まだまだ勉強しなければ」とおっしゃるのも頷けます(生意気ですみません)。様々な要素が複雑に絡み合ったなかに現れる、うっとりするTrombone soloも、弦楽器群やHorn他の強奏の中で美しく聴かせるのにバランスを取るのがとても難しそうです。
それにしても…ジャン・シベリウスは19世紀後半〜の作曲家だよね…?2番のラスト、あんなに Tubaと Contrabassがカッコいいことしてるのに Timpaniが全てかき消してしまうのはなぜ?ジャンの時代はTimpaniはもっと響かなかったの?でもBassをTimpaniだけに受け持たせている場面もあるから楽器のせいで響かないってことはなかったよね?
低音に3度を集めるのは、開離の和音とBassが結果的に3度になっているからであって、それが金管の強烈な印象につながる場面もある…けど、やっぱりこの音域の3度が好きなんだよね?ジャン。私 Fagott吹きだったから、この重さがものすごく気になるの。でも上野さんも鷲尾さんも素晴らしかった!!このくらいの迫力とスタミナが無くちゃ、ですね!!
あと、2番の4楽章ラストでA管Clarinetの音が無くなる瞬間を聴く(見る)のを忘れました( 注:Clarinetのお二方をdisっているわけではありません)。この素晴らしい音楽の最後にちょこっと現れるオチャメな部分を聴きたかったんだけどな〜

楽譜は、それだけではただの記号です。それにもとづいて音を出すだけでなく、演奏者が共感する何かを見出してこそ初めて音楽として流れ出すのです。オッコ・カム氏の指揮によってオケの魂が宿る瞬間を確かに聴いたと思います。演奏会に行けて本当に良かったです。

実は山形交響楽団の定期演奏会を聴くのは1年2ヶ月ぶり。自分の演奏会のリハーサルや本番、締め切りや家の用事などの諸事情でこうなってしまったのですが、やっと、やっとやっと聴けました。久しぶりに聴く山形交響楽団は、何人かの楽団員さんがお辞めになったり、新顔の楽団員さんやエキストラの方々が入られたりして耳馴染みのない音がいくつか。響きとしても刷新された印象がありました。
 
Yさん、お世話になりました。ロビーでは久しぶりに友だちや演奏家の皆さんにも会えたし。ありがとうございました。とても楽しかったです!!
 

東北の作曲家 in 仙台!でした

♪東北の作曲家2018 in 仙台
2018年03月19日(月) 19:00〜/仙台市宮城野区文化センター パトナホール  

<プログラム(演奏順)>
 
 我妻 英/断章 無伴奏ヴァイオリンのための <再演>
(ヤングコンポーサーコンサートin東北2017選出作品)
  ヴァイオリン:小山 あずさ
 
遠藤 安彦 /7 days/full of heart <初演>
  ピアノ:阿部 玲子
 
小山 和彦 / 独奏フルートのための〈風の森〉 <初演>
  フルート:白戸 美帆
 
門脇 治 / ツガウヌ <初演>
  ヴァイオリン:小山 あずさ ピアノ:澤田 和歌子
 
宮城 純一 / 紙の舟 Ⅱ 独奏ヴァイオリンのための <初演>
  ヴァイオリン:小山 あずさ
 
柴田 誠太郎 / すてきな前奏曲 ~独奏ピアノのために~ <初演>
  ピアノ:柴田 誠太郎
        線の行方 <初演>
  ヴァイオリン:大森 響  ピアノ:柴田 誠太郎
 
高橋 侑子 / antinomy <初演>
  ヴァイオリン:小山 あずさ  ピアノ:澤田 和歌子

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今週月曜は年に一度の「東北の作曲家」のコンサート。今年度は諸事情により出品しませんでしたが、皆様の個性溢れすぎる作品の演奏を楽しませていただきました。それぞれ作曲家の心象風景を眺められてとっても面白かったですよ!それぞれ感想を書くと長すぎるので省きます(ケチ)。

1曲めの我妻くんの作品は、今年度の『ヤングコンポーザーコンサート 2017』選出作品(8月20日本番)からさらに選ばれ、今回の出品となった曲です。彼は山形に住む現在高校三年生。中学生まで私のところにレッスンに来ていた生徒さんです。立派になったねぇ。という感想よりも、 8月の西本さんの演奏と今回の小山さんの演奏、どちらも素晴らしくてじっくり聴き入りました。演奏家が違うと印象がだいぶ変わりますね。「絵の具」の素材がまるで違う、同じ風景を描いた絵を見ているような。

この『ヤングコンポーザーコンサート』は、「作曲するひとがどんどん育ってほしい」「若い作曲家に演奏のチャンスを」と、小山和彦代表が東北の作曲家の仲間に呼びかけて始めた企画なのです。 今のところ非常にマイナーな(しかも引かれがちな)分野ですが、なんとか「自分のアタマで考えて表現する」人間がひとりでも多く育って欲しいと願っています。

20180319東北の作曲家IMG_1915 
 

振り返れば。

一昨日のことになってしまいましたが、覚え書きです。

「マジカルパーティー with  MUSICIANS」無事に終わりました。
プレイヤーの皆様お疲れ様でした。
スタッフの皆様もお疲れ様でした。

私はアレンジャーという、本番ではいなくてもいい役割にも関わらず
チームの皆様の熱い想いを間近に見て感じた五日間でした。

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左から、仙台公演、米沢公演、山形公演です。

アキットくんのパフォーマンスは初めての方も多くいらしたようですが
楽しくて贅沢なひと時を楽しんでいただけたようですね。

特筆すべきはお客様の集中力です。
後半の演目に、演奏時間10分ほどのヴァイオリンソロが入りますが
大人ももちろん、小さな子も集中して聴き入るのが良くわかりました。
『with MUSICIANS』の公演はどこでもそうですね。
どうしてなのでしょう?アキットくんの魔法でしょうか?

最後のパントマイムは
(今だから告白しますけど)編曲時からうるうるしていましたが
お客様の中にもやはり涙する方が大勢いらっしゃいましたね。
お三方の確かな技術と表現力の素晴らしさ。
しみじみと伝わるものの深さと大きさに心を揺さぶられます。
「また見たい」「また来てくれないかな」の声も頂きました。

さて、エネルギーをたくさん頂きました。
また次に向かって走り出します!
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